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所有権に基づく所有権移転登記手続請求(短期取得時効)
所有権に基づく抵当権設定登記抹消登記請求(短期取得時効)
時効の利益の放棄
ダイアグラム
要件
時効の利益を放棄する意思表示
要件
上記意思表示の時点で時効の完成を知っていたこと
関連条文: 民法第146条
民法
第146条
(時効の利益の放棄)
時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。
ブロック:「時効の利益の放棄」について
放棄の相対効
「時効の利益の放棄の効果は相対的であり、被担保債権の消滅時効完成の利益を債務者が放棄しても、その効果は物上保証人ないし本件のように右債権につき自己の所有物件を譲渡担保に供した者に影響を及ぼすものではない」(
最二小判昭和42年10月27日民集21巻8号2110頁
)
放棄の相対効
「連帯債務者の一人又は主債務者が完成したる時効の利益を放棄するも他の連帯債務者又は主債務者と連帯する保証人に対して何らの効力を及ぼさざるものとす」(大判昭和6年6月4日民集10巻401頁)
保証債務の時効の利益の放棄
「主たる債務者と連帯して保証債務を負担したる被上告人もまた事故債務に対する消滅時効が中断せられ若しくは時効の利益を放棄したるときと雖も主たる債務者の債務が事項により消滅したることを主張するを妨げざる」(大判昭和7年6月21日民集11巻1186頁)
要件:「時効の利益を放棄する意思表示」について
要件:「上記意思表示の時点で時効の完成を知っていたこと」について
時効の完成を知っていたこと
「時効の放棄は完成したる時効の効力を消滅せしむるの意思表示なれば完成したる時効の存在を知るに非ざればこれを為し得べきに非ず」(大判大正3年4月25日民録20輯342頁)
推定の否定
「案ずるに、債務者は、消滅時効が完成したのちに債務の承認をする場合には、その時効完成の事実を知つているのはむしろ異例で、知らないのが通常であるといえるから、債務者が商人の場合でも、消滅時効完成後に当該債務の承認をした事実から右承認は時効が完成したことを知つてされたものであると推定することは許されないものと解するのが相当である。したがつて、右と見解を異にする当裁判所の判例(昭和三五年六月二三日言渡第一小法廷判決、民集一四巻八号一四九八頁参照)は、これを変更すべきものと認める。」(
最大判昭和41年4月20日民集20巻4号702頁
)